【共催】聖徳太子1400年忌 まち旅シンポジウム2021

日時:2021年3月17日(水)

場所:あべのハルカス25F会議室/リモート配信

共催:上町台地アートプロジェクト実行委員会 (一財)大阪地域振興調査会

テーマ:聖徳太子1400年忌 まち旅シンポジウム2021 古代史観光の未来展望


―― 第1の部 創作講談 ――

隋使来港の難波津と斑鳩往来の道を巡る聖徳太子・幻想

この講談は聖徳太子まち旅プロジェクトのために創作されたものです。


全国で大ブームのアニメ声優朗読劇【フォアレーゼン】のプロデュースで知られる中野順哉が、推古天皇16年(608年)に来日した隋使の史実を起点に聖徳太子と裴世清の出会いから空想したオリジナルストーリーです。難波津の段、四天王寺の段、そして柏原市と奈良県境の大和川にある亀の瀬、という3段構成の物語。実はこの道こそ、聖徳太子が飛鳥・斑鳩から大阪上町台地を往来していた道で、斑鳩に向かう最短コースなのでした。

3月17日のシンポジウムに先駆けて、この3つの段を【古代史まち歩き】のモニターツアーを実施しました。シンポジウムでは、これに関わった専門家の報告など、発言者が総勢40名以上の大型フォーラムを予定しています。創作講談と併せてお楽しみください。


旭堂 南左衛門(きょくどう なんざえもん) 講談師

1954年兵庫県生まれ。昭和51年三代目旭堂南陵に入門。昭和51年三代目旭堂南陵に入門、南学を貰う昭和62年真打昇進、南学を改メ南左衛門を創名。第8回咲くやこの花賞受賞(大阪市)。平成5年東京国立演芸場 花形演芸会金賞受賞。平成17年上方講談協会会長就任(現在2期目)。作家・中野順哉との二人三脚で「上方講談」の創作活動を積極的に展開。「ヘンデル一代記」を始め多種多様のジャンルにおよぶ講談を世に送りだす。


作・脚本:中野順哉(なかのじゅんや)

京都府生まれ。小説を阿部牧郎、浄瑠璃台本を故・七世鶴澤寛治の各氏に師事、日本テレマン協会代表を経て2018年より公益資本主義を題材に、高校生と議論するシンポジウム、アニメ声優の朗読劇「フォアレーゼン」をプロデュースし、全国で評判を得る。著作「うたかた」(関西学院大学出版会)他多数。


―― 第2の部 フォーラム ――

マイクロツーリズムと新しい巡礼観光の創造

大阪・上町台地と奈良を結ぶ太子往来の道に関わる古代資源を深掘りし、物語を創作する。アフターコロナの国際化時代、現代に生きる歴史と信仰をベースとした新しい巡礼観光の未来像を多くの関係者が一堂に集い提言する。


14:00〜 ショートスピーチ

観光資源コンテンツ創造とその普及に係る観光施策

飛田 章 観光庁観光資源課長(リモート参加)

1995年運輸省(現・国土交通省)入省、国土交通省自動車局、東北運輸局観光部長、総務省自治行政局地域自立応援課、内閣府地方創生推進事務局参事官を経て2020年7月より現職。


14:10〜 講演

講演1

アジア史の中の難波―聖徳太子の時代を探る―

河上麻由子(奈良女子大学人文社会学科 歴史学コース准教授)

北海道生まれ。2002年北海道大学文学部人文科学科卒業.08年九州大学大学院人文科学府博士後期課程単位取得退学,博士(文学).14年より奈良女子大学文学部准教授.専攻・日本古代史.著書に『古代アジア世界の対外交渉と仏教』(山川出版社,2011年).共著に『梁職貢図と東部ユーラシア世界』(勉誠出版,2014年),『日本古代のみやこを探る』(勉誠出版,2015年),『東アジアの礼・儀式と支配構造』(吉川弘文館,2016年),『日本古代の交通・交流・情報2 旅と交易』(吉川弘文館,2016年),『日本的時空間の形成』(思文閣,2017年)他多数。


講演2

失われた古代史の資源と新しい巡礼観光の可能性

宗田好史(京都府立大学教授 日本イコモス国内委員会)

静岡県生まれ。法政大学工学部建築学科、同大学院を経て、イタリア・ピサ大学・ローマ大学大学院にて都市・地域計画学を専攻、歴史的都市再生政策の研究で工学博士(京都大学)。国際連合地域開発センターを経て、1993年京都府立大学助教授、2007年准教授、2012年教授。2016年4月-2020年3月副学長・和食文化研究センター長。国際記念物遺跡会議(ICOMOS)国内委員会理事、京都市景観まちづくりセンター理事などを歴任。主な著書に『にぎわいを呼ぶイタリアのまちづくり』『創造都市のための観光振興』『インバウンド再生』以上学芸出版社等多数。


15:20〜15:50 分科会(ワークショップ)

①古代史の観光コンテンツをみがく(上町台地と聖徳太子往来の道)

失われた風景は復元画やVRによる再現だけでなく、大きな物語と食文化を含む歴史・生活文化観光の視点からも掘り下げ、観光コンテンツとしてみがいていく必要がある。多分野の専門家による最新の取組から議論を深めるセッション。

(報告者)

安村俊史(柏原歴史資料館 館長) 村元健一(大阪歴史博物館 主任学芸員)

南谷美保(四天王寺大学 教授)  笹井良隆(なにわ魚菜の会 代表)

(参加メンバー)

寒川近畿地方整備局専門官、勝見国際博覧会協会秘書室参事、篠原大阪市都市整備局長、他専門家約20名


②マイクロツーリズムでつながる巡礼の道(各拠点の観光まちづくり)

歴史資源を、聖徳太子をめぐる巡礼の道として整備できないか?各拠点では地域の人々と広域からの訪問者が歴史文化を通じて深く交流する、新しいマイクロツーリズムでつながることができないか?多くの関係者による地に足の着いた議論を展開するセッション。

(報告者)

天野景太(大阪市立大学 准教授)    石村英之(JTB 法人事業本部部長)

陸奥賢(観光家 大阪あそ歩初代ガイド)  以倉敬之(まいまい京都 代表)

(参加メンバー)

花澤大阪市観光部長、芳田大阪観光局常務理事、他専門家約20名


パネルディスカッション

スぺシャルアドバイサー:福島伸一(㈱大阪国際会議場社長 大阪観光局会長)

飛田章様のショートスピーチ、河上麻由子・宗田好史先生のご講演を受けて、総勢40名を超える2つの分科会での対話をふまえてのパネルディスカッション。

古代史を多面的に掘り下げて観光コンテンツとしてみがいていく流れと、マイクロツーリズムの多層的な巡礼の道の創生を融合させる。ボランティアベースだけでなくビジネスとしても持続可能な新しい歴史文化観光ルートの未来像やその実現に向けた戦略を議論し、提言する。

1948年生まれ。1071年京都大学卒業、同年松下電器産業株式会社(現パナソニック)入社、代表取締役副社長、2009年関西国際空港株式会社代表取締役社長、2016年株式会社大阪国際会議場社長、現在に至る。関西経済連合会都市観光・文化委員会副委員長 関西経済同友会MICE・IR委員会委員長


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