開催日時:2025年12月22日(月)18:30ー20:30
場所:(一財)大阪地域振興調査会 会議室
テーマ:「大阪・関西万博を振り返って」
講師:堤 成光
公益社団法人2025年日本国際博覧会協会広報・プロモーション局 審議役
・開催前は否定的な報道が先行、難題が続出。
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)は、2025年4月13日から10月13日までの184日間、大阪市此花区の人工島である夢洲で開催された。開催前は、パビリオン建設の遅れやメタンガス爆発などにより、否定的な報道が先行することになり、また、開幕中もユスリカの大量発生やレジオネラ属菌による水上ショーの一時中断など難題が続出することになった。
・アンケート結果を糧に「毎日改善」を繰り返す。
ただ、協会では、来場者から寄せられた119万件にも及ぶアンケート結果に日々向き合い、暑熱対策や混雑回避に向けた具体策を迅速に実施する「毎日改善」を繰り返した。その結果、SNSなどでの評価も着実に向上することになり、「家族・友人・知人またはSNSで勧めたい」「また来場したい」「総合的に満足した」という回答が7割超に達する結果となった。
・20代以下の参加が約3割、近畿圏が7割、海外は想定より低い。
大阪・関西万博では、チケット入場者のうち20代以下の参加が約3割に及び「愛・地球博」の約2割を上回り、「次代を担う」若者の参加比率の増加を実現した。また、国内からの来場者のうち近畿圏内の居住者が約7割を占め、「地元の支持が高い」という結果になった。他方、海外の来場者は全来場者の5.2%と、想定していた13%程度よりも低く、その理由は、現在精査しているところだ。
・入場者は2,900万人超、前売り段階では目標の7割、運営費収支は黒字。
前売り段階では目標の7割に達しなかった入場券も、会期中に大きく売り上げを伸ばし、最終的には、入場者(関係者含む)は2,900万人を超え、想定していた2,820万人を上回った。加えて、ミャクミャク人気が沸騰し、ライセンス商品の売り上げも想定を大きく超える結果になった。それにより、運営費収支は最終的に280億円ほどの黒字が見込まれることになった。
・台風の直撃も無く、天候に恵まれた。大きな事故もなく幸運にも恵まれた。
万博人気の高まりと共に、パビリオン予約が難しくなり来場者の方々にはご迷惑をおかけしたが、大屋根リングや各種イベント、夜の時間帯に連日開催した花火やドローションショーなど「予約なし」でも楽しんでいただけるコンテンツが広く支持され、高評価と来場者増に繋がったようだ。
万博を振り返り思うことは、事務局では「毎日改善」に注力するなど努力を尽くしたが、会期中には台風の直撃も無く、天候に恵まれたこと、また、8月13日に発生した大阪メトロ中央線の運行トラブル以外には大きな事故が無かったことなど、幸運にも恵まれたことが「成功」に大きく影響したと実感している。
以上の通り、大阪・関西万博を振り返った後、出席者で、万博モデルの有効性や跡地利用の問題、さらには大規模イベントにおける組織運営のあり方について議論した。