ごあいさつ ―機関誌 融WEB版発行に際して―
ごあいさつ ―機関誌 融WEB版発行に際して―
昨年は関西万博に明け暮れた1年となりました。当初は兎角の議論もあり心配する向きもありましたが、後半になれば嘘のような盛り上がりを見せ大盛況のうちに終幕を見ることが出来ました。このイベントにかかわられた皆様に改めて敬意を表します。これからはこの万博のレガシーを引き継ぎ、未来に向かって継承していくことが私たちに課せられた役割だと思います。
ただ、現在の日本を取り巻く環境はかなり厳しいものがあります。長年続いてきた円安傾向は依然として続いています。そんな中での物価騰貴にいま重大な関心が寄せられています。ロシアによるウクライナ進行が4年目を迎え、加えてイランとアメリカによるホルムズ海峡の封鎖は原油不足・ナフサ不足をもたらし、実に多くの製品の価格に影響を及ぼしています。政府はナフサの供給量は確保されており、起こっているのはサプライチェーンの中での目詰まりだと強調しますが、現場では実際に現物不足が深刻になっているようです。
加えて、人口減少問題がますます深刻になってきています。昨年の特殊出生率はついに1.14にまで低下しました。人口を維持していくのに必要な数値の約半分の水準ですから、その深刻さが分かるというものです。どうすれば安心して子供を産み育てて行ける社会になるのか、真剣に知恵を絞らなければなりません。
外交関係に目を転じれば、日米、日韓関係こそ安定した関係を維持しているかに見えますが、逆に日中関係は冷え込んだまま、日朝関係も問題解決の糸口をつかめそうにありません。
こう並べると、なんだか暗い話になりそうですが、でも私たちにはここまで日本を、そして大阪を牽引してきた実績があります。それを振り返りながら、決して奢ることなく、着実に次の世代にバトンをつないでいく責務があります。そのためにも、多様な角度から問題をとらえて自由な議論を深めていく必要があると考え、本号からあえて特集を設けないことにしました。ご寄稿いただいた皆様に心から感謝申し上げます。
また本号から同時に冊子媒体からWeb版に移行させていただき、随時投稿・発信していく方式となりました。ご不便をおかけすることもあるかと思いますが、関係者の皆様のご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2026年6月12日
一般社団法人 大阪地域振興調査会
会長 石原 武政
了 文責事務局